\これまでのおはなし/
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「苦情の手紙投函編」
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第三話はこちら
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「和解!と思ったら…」
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第四話はこちら
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「再開した嫌がらせ」
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第五話はこちら
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「本人と遭遇」
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第六話はこちら
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「本人と鉢合わせ」
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5/19(火) 手紙投函
→無視。
5/23 (土) 13時頃
→ 無視
5/24(日) 14時頃 【ついに本人と接触】
昼2時頃に、またドア叩きにきた。しかも、最近はノックなんてもんじゃなくドンドンと殴りつけるように叩いてくる。
無視しようと決めてたのに小鉄さんがいるという心強さからか、とっさに外に出てしまった。
そして、既にエレベーターは4階に向かってた。また逃られたと思っていると、上から年配の女性の話し声が聞こえた!とっさにドアの鍵閉めて階段登って3階に行くと…
あの嫌がらせしてくるお婆さんと遭遇…!!!
👨『今、ドア叩きに来られましたよね?なんなんですかあなた本当に。』
👵「ごめんなさい、本当は駄目な事してると分かってるんです。迷惑な事も分かってるんです。」
と、突如泣き崩れてしまうお婆さん……。
まさかの展開だった…!狂気を感じたのか詰めるのを躊躇している小鉄さん。が、ここしかないと思ったのか、
👨『毎回毎回なんなんですかね』
と再度問い詰めると、お婆さんは泣きながら経緯を話してくれました。
嫌がらせしてくる本当の理由
実は、、、
👵「娘が過敏症で、うるさい!止めてこい!って言われているんです……」
👨『だからって誰か解らない人にドア叩かれたら怖い気持ちがありますよね』
👵「分かってます。本当にごめんなさいね。けど、もう私もどうしていいのか分からなくて…」
👨『何があったんですか?』
👵「今で言う毒親ってやつなんでしょう」
(小鉄さん何を言ってんだこいつと呆れた表情で)
👨『毒親ってあなたがですか?それとドアを叩く意味がわかりませんが。』
👵「はい。昔、娘を厳しく教育しすぎてしまったせいで娘に「お前のせいで私の人生は最悪だ」「お前のせいで何も出来なかった」と、毎日言われてます。PTSD(幼少期のトラウマ)と過敏症になっていて、突然暴れ始めたり、思い通りにならないと殴られたり蹴られたりする。本当に早く死にたいんです……」
そう言われました…
衝撃的だった。今まで聞こえてた夜中の悲鳴や泣き叫ぶ声は、嫌がらせではなくお婆ちゃんが娘さんに暴行を受けている際のモノだった…。殴られてSOSを求める声だったみたい…。そう話すお婆さんの腕には無数のすりむいた傷や顔にも傷痕。そして、片目が若干陥没してました。そのせいで最初妙な目つきに見えてしまっていたんです…。
この陥没した目も娘に殴られて網膜剥離になり、昨年手術を受けたばかりだとか。
👨『そうだったんですか。今まで、警察やそういった機関に相談した事はないんですか?』
👵「警察や役場にも軽く話した事はあるけど………でも、どうしても娘を犯罪者にはしたくないんです。ただ、私自身も精神的にきつくなってしまっていて…」
今の現状を変えたいけど、変えれない。それは、お互いに共依存してるからだなと感じた。
👨『理由はわかりました。ただ、突然ドア叩きにくるのは止めてもらいたいです。私たちも無音で生活はできないので』
👵「私も本当は行きたくないんですけどね…」
お婆さんの話によると…
「お婆さんが作っておいたサラダを娘さんが突然投げる」「部屋をぐちゃぐちゃにする」「娘さんに洗面所に閉じ込められる」「携帯も必要時以外取り上げられている」「買い物行くのも何時に必ず帰ってこいと拘束されている」ニュースさえ見えないから情報も得れず。そんな日々らしい。
こちらが『娘も今は学校に行ってませんが、6月から始まりますので今までよりは静かになるとは思いますが』と言うと、何で?と言い、休校も知らなかった様子。『平日もいるようですがお家でお仕事なの?』と小鉄さんに尋ねていましたし、緊急事態宣言とかも知らない雰囲気でした。
そんなこんなで、話しこんでると偶然3階の人も来て、『私もいいですか?』と加わる妙な展開に……。どうやらお婆ちゃんは3階の住人の方のドアを叩いてる最中に私達に声をかけられたという事だったらしい。
3階の人も声や物音の事をお婆ちゃんに言われていた。だが、生活音はどうしても出る。お互い様なんじゃないか、と小鉄さんと同じ事を言っていた。まず無音で生活しろって方が無理ですよね…
話し合いの結末
そして、お婆さんや娘さんの生い立ちや今の現状を聞かせてもらい、かなり精神的に病んでるなと感じた。何度も死にたいと言われた。
嫌がらせではなく、本当は娘さんの命令で行かされていた事を聞いて衝撃とともに切なくもなった。私達が立てた音が巡り巡って、このお婆ちゃんに向かって行ってると思うとやるせない。涙を流しながら手紙だって書かされた、こんな事はしたくない、と漏らしていました。
小鉄さんが「今後音が気になったり、うるさいと感じたらドアを叩くのではなく直接言いに来てください」と伝えた。私も「その方がもし本当に迷惑をかけているのであれば直接謝る事も出来るのでインターフォン鳴らしてもらいたいです」と伝えた。何度も話が二転三転しながらも、結局1時間くらい話て最後は了承していただけました。
そして、大きなお世話かもしれませんが、と断った上で娘さんとの別居を進めると、『いえ、私がいた方がいいんです。私がいなくなれば〝あの人〟はここに本当に火をつけかねない』と真顔で言ってました。娘を〝あの人〟と呼ばなくてはならないようになってしまったお婆ちゃんを思うと悲しいと同時に、恐ろしいと思った。どこかの部屋で鍵をあける音が響くたび、お婆ちゃんは怯えた様子でビクリとしていた。普段、本当にひどい仕打ちを受けているのだろうと胸が痛い……。
5/26(火) 昼13時頃
お婆さんが直接インターフォンを鳴らしにきた。
👵「今、走り回ったりとかされてないですよね?」
👩「はい、歩いたりはしてましたけど走り回ったりはしていないです」
👵「じゃあ、他のお家からなのかな…」
👩「それは解らないですね。我が家はそんなに気にならないので…」
👵「そうですか…」
👩「あの…昨日の夜も悲鳴が聞こえましたが大丈夫でしたか?」
👵「昨日は、私(娘)の物に触るな!と怒られたんですがすぐに終わりました」
👩「それなら良かったです」
といった感じで、話しました。普通に話してくれて、ドアを叩くの止めて約束通り直接インターフォン鳴らしにきてくれました!
5/27(水)
管理会社から連絡がきた。
一昨日に、やっとあのお婆さんと連絡取れたらしい。勘違いしていた事、今まで嫌がらせをしていた事を認めたと伝えられた。私達と直接話した事も言っていたとの事。
あれから2年後…
最初は、恐怖感が強く、管理会社や警察に相談したけど結局何もしてもらえなかった。どちらも何か事件が起きてからじゃないと動いてくれない。
行動するのに勇気もいるし、もし逆上されたり変な人で突然刺されたらどうしよう…と、近隣トラブルのニュースを見る度怖かったが会って話をしたのは、今は良かったと思います。
それに、お婆ちゃんの話を聞いた今、私達の立てる物音が原因で、暴力を振るわれるきっかけになってないか、と、思ってしまいます。
このトラブルから2年後の現在、最初の頃はたまにインターフォン慣らしに来ることもありましたが、ここ1年くらいは全くなくなりました。
もはや、お婆さんにたまたま敷地内で会う事が多いのですが、普通にお話できるようになりました。(たまに顔に痣があったりしますが…)
この間会った時は、「娘は自分自身で友達と縁を切って誰も友達いないから、今度娘の話し相手になってほしい」と言われました。
あの時と変わらず、娘さんが暴れる音や足踏みの音・お婆さんの悲鳴は現在も多々あります。
とりあえず、お婆さんの気持ちが第一なので私達に出来ることは現在何もないですが、お婆さんが元気で生きてくれたらいいなと、陰ながら願っています。
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